さて、テレビを見る人は、
もしくは、日頃新聞を目にする人は、
たびたび見かけるでありましょう、テレビ欄というものは、
果たしてどこで作られているのでしょうか。
なんていう疑問を抱く人は、
正直いないのでは、と思います。
おそらくその新聞社が作っている、
という風に思っているのではないでしょうか。
僕はそう思っていました。
果たしてこれは当たっているのか?
答えはと言えば、「否」であります。
テレビ欄とは、テレビ欄制作会社に、
新聞社や雑誌編プロ、ネット媒体から委託し、
制作されているわけです。
そして、そのテレビ欄を作っているのは、
主に、大手新聞社のグループ傘下に属する、
2社で制作されており、いわば寡占状態なのです。
という話をなぜ、今、こうしてしているのか、
と言えば、私がその仕事をしているからであり、
三月で仕事をやめる前に、誤解があるであろう、
テレビ欄について、説明しておきたかったからでございます。
「人のセックスを笑うな」の著者で有名な、
山崎ナオコーラの「ここに消えない会話がある」では、
僕の同業他社である、もうひとつのテレビ欄制作会社についての、
日常が描かれている。雇用形態の劣悪さには驚かされたものだ。
とにかく、青森で言えば「東奥日報」など、
地方紙ももちろん取扱い、みんな僕らが作ったものを読んだと思うと、
クスっとなってしまう。
(といっても、僕は福岡などを主に担当しているのだが・・・)
テレビ欄上には、日々のニュースが多分に含まれている。
ワイドショーの欄には、もちろんタイムリーな話題が上るし、
夕方のニュース欄には、全国・地方の話題が掲載され、
僕はいつも地方それぞれのニュースを眺め、触れている。
青森にはフジテレビ系の放送局はない。
これと同様に、全国でも様々な放送形態がとられている。
宮崎などでは、フジテレビ系と日本テレビ系がクロスでネットされ、
ゴールデンがフジ系であったり、日テレ系であったりと、
このように常識を覆されたりもしたものだった。
千葉テレビやテレビ埼玉、びわこ放送、三重テレビ、テレビ瀬戸内など、
地方それぞれに多数のU局があり、
その数が意外に多いことにも驚かされたものだ。
また、ゴールデンに放送されている番組が、
必ずしも全国ネット放送であるとは限らない。
曜日によっては、夜7時台はローカル番組を放送し、
地方に根ざしている放送局も少なくない。
この常識もなかなか面白いもので、
地方に旅行に行く時の参考になることでしょう、
というか、地方を訪れる際は、
その地のテレビ欄をのぞいてみると、
意外にその地方独特な趣向が垣間見えたりもして、
テレビ欄ひとつ読むだけでも面白いものである。
また、こうした報道関係で活字を扱うにあたり、
必須なアイテムがある。それが「記者ハンドブック」
というものであり、ここには、
新聞上の様々な体裁のルールが掲載されている。
法律用語や経済用語、正確な漢字の送りを覚えるのはもちろん、
不快用語や差別用語など、中立性をいかに保つか、
という報道の根幹をなす、まさに教科書であります。
一つ例をあげれば、
「美味しい」という語は使用できない。
これは「おいしい」に直される。
と、長々語ってしまったが、
ここで語ったことは一部であり、
他にも様々語りたいところがあるのですが、
とにもかくにも、何を語りたいかといえば、
テレビ欄は行数も新聞によって違ったり、
一行の文字数も異なるがために、
番組名がおかしな、無理やりな押し込め方になってしまったりし、
これがたまぁにVOWになったりもしたりすることもあったりし、
つまり、テレビ欄は奥深い、ということです。
2010年2月2日火曜日
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