とある相談を受けた。
「明日、BBQがあるんだけど、ドレスコードがあって、
テーマはトロピカルなんだよなぁ、どうしよう」
このような内容だった。
こういう時、我が家のような3人暮らしは実に頼もしい。
仲間、親友への協力を惜しむわけがない。
トロピカルにモテるには?
必死に考え、僕らは各々の大事な品物を、
相談主の通称「松ちゃん」に貢ぐこととなった。
そこでできたのが、以下の写真である。
これのどこがトロピカル?
それが皆さんの率直な意見であることはわかっている。
秘すれば花なり、なんていう名言が示すとおり、
彼はこの着物の下に、トロピカルな海水パンツとタンクトップでキメている。
ちなみにこの着物は私の物であり、
帯はタナベがパチ屋から盗んだ青ドンの旗であり、
この旗を帯にすることで、ちょいトロピカルを演出し、
さらにタナベのヘルメットの黄色は、
トロピカルとヤンキーっぽさを演出した。
駅までに絡まれますようにと、ジェラシーを感じた僕らは、
よりヤンキー感を出すためにこのサングラスをチョイスしたのは内緒だ。
しかし、わがままな松ちゃんは、
もうちょっとオシャレ感を出したい、
というものだから、ラジカセをかつがせることで、
オールドスクール感を匂わせることに成功した。
もうちょっと夏っぽさが欲しいと僕らは思ったので、
ヒロシの寝袋の袋をバックにさせることで、
それはあたかも巾着となり、着物、
つまり和の感じを際立たせるわけだが、
この袋には「ヒロシ」と名前まで書いてある。
さて、ここまでくると忘れかけてた悪ふざけ魂が思い起こされる。
ぜひこのままコンビニに行こうじゃないか、と。
何を思ったか、ヒロシはギターを手にし、コンビニへと向かうこととなった。
以下の写真がそれである。
「ポロロン」と爪弾くことを忘れない生粋のギタリストは、
完全に、しげる泉谷、だった。
結局一番邪魔なのはこのラジカセで非常に重い。
しかし、青い帯(単なる旗)は実に爽やかさを醸し出している。
そんなコンビニを見回すと、
不思議なオーラが出ている空間があった。
コンビニという人々が手軽に利用するあのスペースの片隅で、
「ポロロン」と爪弾いているのだ。
その姿は実に哀愁が漂っており、ATMは完全に封鎖されている。
その様子が以下の写真である。
そんな彼は店を出る時だって、
きちんとギターを爪弾いているわけだから、
生粋のギタリストである。
松ちゃんはといえば、
きちんと最後まで、商品とお釣りを受け取るまで、
スタイルを崩すことはなかった。
ヘルメット似合うな、とこっそり思ったものだ。
さて、店を出たあと、こんな事があった。
ナチュラルギタリスト・ヒロシは、
ギターを片手に買い物をしたわけだが、
なんと、お釣りをもらい忘れていたのだ。
我々全員店を出て道を歩き始めていると、
コンビニ店員が走って追ってきて、こう話しかけたのだ。
「あのー、ギターのお方、お釣り忘れてまーす」
ナチュラルギタリストは、
あのコンビニにおいて、
完全に一人の客として見出されていた。
「ギターの人て!!」
なんて軽度のツッコミを入れたくなるほど、
この店員のレベルもただものじゃない、
そう思った。
普通にお釣りを受け取ったヒロシ。
「あ、どうも」
彼は後悔し続けた。
なぜ、お釣りを受け取り、
ギターを爪弾きながら、「ありがとう」が言えなかったのか。
あそこは、ギターを爪弾きながら受け取って、
ひとつの笑いが完成する、
これは皆がわかっていたはずのことである。
ギタリスト失格の烙印がこのとき押された。
下の写真が、ジャケ風に仕立てた記念撮影の一枚である。
お疲れさまでした。
この、着物、見たかったのです。
返信削除あやしすぎる…。
返信削除ari-yさんの街に似合う光景です…。
こういう血の騒ぎかたは好きです。
親しい友人もこれに近いことするし…。
まぁわたしは傍観者ですけど。
たまにいやいや巻き込まれますけど。
年的にももうご勘弁願いたいものです。
姉さん>>
返信削除いやいや、しょうもない代物です。。
しかし、何か、大事なんですよね。
髪長い時は似合ったんだけどなぁ。。。。
くにこさん>>
いやぁ、けっこう前までは、
これが日常茶飯事だったのですが、
最近はご無沙汰だったので、
血が滾りました。
これで補導されたら、
ただただ、恥ずかしいだけです。
歳ってこわいです。。