2010年6月28日月曜日

♯192 アウトレイジ、告白(映画)

 さて、先週末前々から予定してたとおり、
映画を2本観てまいりました。




 まずは、北野武監督「アウトレイジ」です。
これはもう前々からずっと楽しみにしていた作品です。
ヤクザ映画だから云々、というより、
より映画の「楽しさ」に特化しているであろうことが、
監督などの発言からも察することができたので、
まず外れることのない面白さがあるだろうと期待していました。

 映画館は週末だというのに5人くらいしかいませんでした。
おかげで良い席で存分に楽しむことができました。

 さて、中身のなのですが、
先ほど述べた「楽しさ」ということなのですが、
難解さやら何やらのクドさが無く、
キャラクターを純粋に際立たせ、
映画全体にリズムとテンポを乗せ、
観る者をよりひきつける、ということなのだが、
監督自らも仰っていたように、見事に表現されていたと思います。

 キャラクターもそれぞれ光るところがあり、
キャスティングも光るところが多かったと思います。
徹底した暴力描写、キャラ同士のかけあいのテンポ、
中野英雄のシーンや石橋蓮司氏の例のシーンは、
前評判通り、実に秀逸で、エンターテイメント性の極み、
というには言いすぎだが、実に恐すぎて笑えたシーンでありました。

 淡々と暴力描写は続き、まさに全員悪者、なわけですが、
後半に行くにつれ、その、相対的に一定に刻まれているテンポは、
テクノをフルで聞くようなあの「ちょっと飽きる感じ」という感覚は、
否めない部分はありますが、そこを辛うじて支えていたのは、
殺害シーンや脅しのシーンであったと思います。

 椎名桔平、加瀬亮、三浦友和、國村隼、杉本哲太、塚本高史、
中野英雄、石橋蓮司、小日向文世、北村総一朗などなど、
それぞれの俳優の良さというものは十分表現されていたと思います。
加瀬亮もきちんと化けていました。
彼をどうヤクザっぽく見せるかは、監督自身なかなか悩んだようですが、
「そう見せる」手腕、というのは相変わらず素晴らしいところであります。

 三浦友和に至っては超ハマり役でしょう。
終始頷けるほどにハマッていて、正直かっこよかった。

 などなど、そのまんまのテンポと、
エンターテイメント性による「楽しさ」で、
うまいこと最後まで持っていかれた気がします。
終わった後には、「映画みたぁ!」という達成感。
これは本当に楽しめた実に良作だったと最終的には言える作品でした。





 続いて、映画館を移って観たのは「告白」。
方々から聞こえてくるその話題性で思わず観たくなってしまった作品。
監督、中島哲也氏なわけで、また素晴らしいものを作ったに違いない、
という思いもあったわけですが、松たかこ主演ということで、
当初は映画館に足を運ぶのを躊躇したものですが、
その話題性のおかげもあって、足を運び、本当に良かった。

 まず、この作品の予告編を見たのだが、
予告編では全くこの映画の醍醐味を味わえない、
ということをまず知っていただきたい。
予告編を見て躊躇してもこの作品は足を運ばなくてはいけない。


 いやぁ、それにしても暴力を描いた「アウトレイジ」よりも、
血の量は絶対に多かったと思う。出血多量。

 女教師・森口悠子の3歳の一人娘・愛美が、
森口の勤務する中学校のプールで溺死体にて発見された。
数ヵ月後、森口は終業式後のホームルームにて
「私の娘はこの1年B組生徒二人に殺されたのです」と衝撃の告白をする、、、

という主題のもと、様々な角度からの告白のもと、
展開は進み、森口(松たかこ)の復讐、
加害家族の地獄、少年たちの狂気、
ネット活用による少年少女の心理。

どこかリリィ・シュシュを彷彿としてしまった自分がいたが、
いやぁ、でもそれとは全然違う衝撃がありました。
血があんなにも流れ、狂気の沙汰にあふれ、
中盤までは実におぞましい印象しかなかったが、
最終的にはなぜか、それらも、前にアウトレイジを観た事も、
すべてが吹っ飛び、不思議な爽快感に伴う放心が、
取り残されていた。

まったく不思議な魅力のある作品だ。
展開も観終わって、実に素晴らしいと感じるし、
これが爆発的ヒットをし、その爆発的な人々は、
一体何を思っただろうか、と聞いて回りたい位でした。
しばし、この映画のシーンの様々な断片が、
僕の身体の内部のどこかで未だに浮遊している感がまだある。

とにもかくにもマストチェックといえるこのヒット作品。
見ておいて損はないだろう、と言いたいところだが、
見る人によっては「キツい」と感じる人もいるかもしれない。
しかし、私はとってもこの作品は好きでした。

音楽も主題歌はレディオヘッド、
他に参加で渋谷慶一郎、Borisなど、
素晴らしいメンツである。

松たかこのあっぱれぶりには正直あっとさせられた。
やはり俳優は、作品に恵まれるかどうかも一つの運といえる。

素晴らしい週末でした。





2010年6月24日木曜日

♯191 大友良英氏が・・・(音楽)

大友氏、青森にいらっしゃるようです。
いつしか僕の中で音楽だけでなく、
何かと基調となってしまっているお方を、
まさか青森で見ることができるとは。

大友氏って絶対青森ではみれないよなぁ、
なんてツイートしようとしていた時分に、
なんとタイミングよくこの情報が入ってきたことでしょう。
この日は野球の試合はあるが、間に合う!!
絶対に行きます!!
青森の皆様、これを見逃すのは惜しい。
そして大友氏、一度ならず、何度も青森に足を運んでください(切実)

ということで、
「ウルトラ・ミラクル・オープニング・ライブ!&パーティ!」
7月4日(日) 15:00-18:00 
出演:24 our Musicians
スペシャルゲスト:大友良英(音楽家)
映画「ウルトラミラクルラブストーリー」のサウンドを
手がけた大友氏による、青森初ライブ。


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また大友氏関連です。

先日発売された「大友良英サウンドトラックスVol.0」
を即購入いたしました。

収録曲を以前耳にし、
シンとしみるものがあり、
購入はまさに即決でありました。

この動画は
映画『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』
の曲なのですが、 岡林信康氏の曲を阿部芙蓉美が歌っております。
往年の曲も、実にしっくりとくるもので、
他の収録曲も実に丁寧な印象であり、
6曲の収録曲、すべて非常に高い完成度であり、
プロフェッショナルの姿勢を感じざるをえません。
ぜひぜひご購入をおすすめいたします。

ちなみに、この映画もとても興味があります。
文科系トークラジオ「Life」でも特集が組まれていたのも、
記憶に新しいところですね。

青森では7月半ばからの上映ということで、楽しみです。





2010年6月16日水曜日

♯190 クラブ、W杯(雑記)

 ポッドキャストで、サタデーナイトラボを聞いていて、
「2010年最新クラブレポート」なんて企画をやっていて、
さてさて、どう捻ってくるのか、と思い聞いてみた。
いやぁ、とても面白い内容でした。

東京は自由が丘にある「ACID PANDA CAFE 」の方がゲストだったわけですが、
この店、よくもまぁ、こんなにも色々な企画を思いついたものです。

・ダサTウォーズ
(ダサいTシャツを競い、競ってるうちに、
かっこよさとは?ダサさとは?と思想的混乱に陥り、
イベント開催スパンが広げられるという事態になったほど)

・NAVE
(レイブと鍋の融合)

・4周年テーマ曲
(このクラブが4周年を迎え時のテーマソングなのだが、
そんなクラブの姿勢に触発された三十路越えの男二人が、
衝動的に作った曲が流れたわけですが、
これが実に素晴らしかった。素人っぽさを感じつつも、
妙に青臭くジワリとくる。ということで、紹介しておこう
MC紳士&MAD刃物という二人のネーミングもまた良し)


・ニセDJ大集合
(普通のアマチュアDJが、超一流(ジェフ・ミルズとか)の、
選曲、パフォーマンスを限りなく再現。
人気DJのその人気たる所以を探った実に実験精神溢れています)


・ドリーム・フェアリー
(日本語訳→夢精。
普通の素人なちょっと可愛い子を招聘し、
オーディエンスはその子をアイドルと思い込まなくてはいけない、
という斬新な企画。クラブっていうか、ロフトプラスワンじゃん?
という突っ込みが出たのはごもっともではあるが、
このイベントで主催者が気づかせたかったのは、
「アイドルは最初からアイドルではなく、
周りの関係性によってアイドルと呼ばれるんだぞ」
という実は奥深い問いかけがあったわけだが、
それを踏まえても踏まえなくともオーディンスは、
忠実にイベント趣旨を踏まえ、その素人に対し、大熱狂を起こしたようだ)



などなど、他にも多数斬新過ぎる企画が容易されていた。
東京時代、行っておけば良かった、ととても後悔しています。

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ワールドカップ、始まりましたね。
大会前は全然盛り上がりの気配がなかったのに、
結局、だいぶ盛り上がっていますよね。
日本戦の視聴率も時間帯の割には、
相当良かったのではないでしょうか。
そして、勝利おめでとうですね。
これからがホントに大事なところであり、
真の実力・底が垣間見えていくところではないでしょうか。
熱い応援をしていきましょう!

でも僕は、中学の頃から根っからのアルゼンチンファンです。
その頃からの代表選手、ベロンが今大会では出場しています。
初戦も最高の右足で絶妙すぎる球回しを披露してましたね。
もうこの大会で彼を見れるのは最後なのかな?
感謝の念を込めつつ、見送りたいと思います。

ファン・セバスチャン・ベロン
(ベロンの最高なパス満載動画ってあんま無いのね)