2009年2月11日水曜日

♯10 フェルマーの最終定理(文学)

 方程式 Xのn乗+Yのn乗=Zのn乗(nは3,4,5・・・)
を、満たす3つの数は存在しない。

この主張とともに、フェルマーは、一つのノートの余白部に、あるメモを残した。

「私はこの命題の真に驚くべき証明を持っているが、
余白が狭すぎるのでここに記すことはできない。」

結局、これら“だけ”を残していったフェルマー。
そして、これを残したのは17世紀。

その後、およそ3世紀にわたり、数学者を悩ませることとなったこの「フェルマーの最終定理」
その謎が解けた日までにおいて、様々なドラマが展開されていった。

「証明」ありきの数学は、
その命題を解くにしたがって、「完全」を要する。
この「完全」という一つの美意識における魅力は、場合によっては、
一人の数学者の人生を丸ごと奪ってしまうリスクをも孕んでいる。

その大きな壁に立ち向かい、
その定理を証明できずとも、その過程において重要な道具となる一つの定理を
発見し、朽ち果て、後の英雄となっていった者もいれば、
完全に白旗を挙げた者もいる。

それら3世紀分の積み重ねと共に、
アンドリュー・ワイルズという一人の男は、
フェルマーの最終定理(そして、谷山=志村予想も)を証明した。

数学において、もっと重要な、そして普段の生活や未来に影響を及ぼすような、
解くべき定理は、様々に存在したはずだが、
多くの数学者がこのフェルマーの最終定理の虜になり、
挑み続けた、という点から見ても、やはりその異様な魅力がうかがえる。

まぁ読んでみれば解る。
数学が好きじゃなくても(俺も大嫌い)、
数論、まぁ論理的なので、そしてドラマ性をも多分に含んでいるので、
読みやすいでしょう。

新潮社「フェルマーの最終定理」サイモン・シン著


※ちょっと気になる動画を毎回貼っていこうかな

HOME SWEET HOME / GICODE WITH AI,JAMOSA

まったく、この手のメロディーはホント、ここ数年の売れ線だね。
でも、いいと思う(笑)




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