2012年2月26日日曜日

♯279 ヒミズ(映画)


2011年 日本
監督 園子温
出演 染谷将太、二階堂ふみほか

頑張れ、という言葉が耳から離れない。
作品において被災地を通し、
この言葉が投げかけられる。

頑張れ、という言葉は、
簡単に発せられる単語であり、
よく耳にする言葉であり、
もしかしたらその単語の力が軽薄に
なっている感も日常では、うん、あるんじゃないかな。

しかし、本作を通し、
それははたまた今の僕の心情と一致したが故なのか、
とてもとても心に響いた。

原作がある作品なので、
ラストを変えたことは多くの批判もあるし、
人が演技しているので、
原作とのキャラに多少の相違が生じるのは、
もちろんそれはわかった上のことだとも思う。

映画において大事なのは、
そういうことじゃないと思う。
原作を大事にしながらも、
映画として素晴らしいものに昇華できていれば、
僕はそれで良いと思うし、
本作はその点で僕は及第点を与えてよいと思っている。

染谷将太、二階堂ふみという若く、
そして将来を期待せずにはいられない、
演技力というより、発せられるエネルギーは、
無論、本作に必要不可欠であり、
ラストへの作品のエモーションとなっているのは間違いないし、
それを引き出した監督の手腕は、
見事と言わずにはいられません。

園作品を通して1番の傑作か、
と言われれば即座にうなづくことは、
僕にはできないが、
魅力は多分に含まれているし、
(人それぞれ様々な意味において)希望を見出してくれる
作品だとも思えるし、
作品を見るだけで、賛否様々な感想を
抱かせてくれるものと思う。
だから観ようよ。

予告編

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