
2009 アメリカ
監督 リー・ダニエルズ
出演 ガボリー・シディベほか
あらすじ
「実父と義理の父によって妊娠を2度させられ、
母親(モニーク)からは精神的にも肉体的にも虐待を受ける
16歳の少女プレシャス(ガボレイ・シディベ)。
悲惨な家庭環境に生きる彼女は、学校の先生や友達、
ソーシャルワーカー(マライア・キャリー)らの助けを借り、
最悪の状況から抜け出そうとするが……。」
ということで、拝見しました「プレシャス」
もう見た目から相当なインパクトなもんで、
なおかつ評判のいい話題作、
もちろんチェックせずにはいられませんね。
写真にある通り、主人公はこの太った女性、
というより女の子。学生さんです。
ハーレムで育ち、近親相姦され、
父にあたる男に2度妊娠させられ、
母親もどうしようもない、生活保護だけが、
頼りの、負負負の連続ともいえる彼女。
完全に暗いストーリーにしか、
聞こえようがない感じになってますが、
そこに、彼女が「もし、こうだったら・・・」
という妄想を挿入させることで、
暗さの一方的展開を避けてるわけですが、
まぁその妄想からの現実への回帰の、
そのギャップもまた恐ろしいこと。
「現実」というものをまざまざと印象付ける
ことに成功していますね。
粗悪な家庭環境により、
ついに学校も追い出され、代替学校(オルタナティブスクール)
に通うことになるが、これが一つの転機となります。
読み書きもできなかった今まで、
そしてろくな友人もいなかった今まで、
それに加え、ソーシャルワーカー、
代替学校の先生との出会いもあり、
いつしか、プレシャス(主人公)にはアイデンティティが生まれ、
その大切なものを必死に得ようと、
守ろうとする力強さには深く心を打たれた。
徒花かと思われたその花は必死に耐えた。
見事に咲いた一輪の花。もう徒花ではない。
道が開けたのに。道が開けたのに。
HIV陽性が確認される。
あぁ、もう・・・
このどうしようもない虚脱感。
しかし、プレシャスは負けなかった。
その姿をぜひとも見てほしい。
彼女の姿をぜひ見てほしい。
世の中、品格やお金や、、、じゃない。
生きる姿が結局はすべてである。
その姿に、己が集約され、具現化されている。
感動の一作、一見の価値は大アリ。
PS ソーシャルワーカー役がマライア・キャリーで、
ドクター役がレニー・クラヴィッツだったのだが、
思いのほか、はまっててビックリでした。
予告編
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